利益剰余金を作るための労働生産性(その1)
2024.07.25
<シリーズ>儲かる建設会社になろう
「利益剰余金を作るための労働生産性(その1)」
本ブログをお読みの方には「釈迦に説法」の話から始めます。
簡単な話ですから、コーヒーでも飲みながらお読みください。
「利益剰余金」とは、その会社が創業以来積み上げてきた利益の総額です。
ですから「ウチは創業以来黒字続きだよ」という会社は、どんどん利益が積み上がって相当の金額になっているはずです。
こうした会社は、当然、現在も生き残っています。
逆に、赤字続きの会社は、マイナス金額(つまり損失)がどんどん積み上がっていき、その補填で借入金が増え続き、やがて倒産です。
こうした会社は、当然消えてしまいます。
しかし、そんな赤字続きの会社でも潰れない会社は結構あります。
各種SNSには、「赤字続きの会社でも、現預金があれば潰れない」とする解説や動画がたくさん掲載されていますので、潰れないメカニズムはそのようなブログを視聴ください。
一言で言えば「どんなカネであろうが、カネさえあれば潰れない」のです。
多くの会社は、そのどちらでもなく、黒字年度と赤字年度が入り混じるという経営成績になっていて、その累計結果が「利益剰余金」となっているわけです。
そして、「金融機関はこの利益剰余金の金額を重要視しています」と解説する経営コンサルは多いです。
まあ、間違いとは言えませんが、会計年度毎に利益を意図して操作(?)している企業もあります。
もちろん合法となるようにテクニックを駆使していますが・・
経営コンサルは、こうした企業の意図を、どのように見抜いて(あるいは理解して)コンサルしているのでしょうか。
今回は省きますが、どこかで、この解説もしていこうと思っています。
このように、企業数の99.7%、就業者数で70%以上を占める非上場の中小企業の経営は、単純に数字で判断するわけにはいきません。
中小企業(それも「小」に入る企業)が生きる道は厳しいです。
2024年度の倒産は1万社を超えるだろうと言われていますが、その大半はこうした中小企業です。
企業が生き延びるためには利益を上げることが必要ですが、上げた利益の15~23.20%は法人税として巻き上げられ(?)ます。
さらに、社会保険料の法人負担分などの実質税金がのしかかってきます。
「第二法人税」であることが徐々に周知されてきた消費税の負担も大きいです。
「節税」のために利益をコントロールしたいという意識が上がってくるのは当然といえます。
こうした経営意識は当然ですが、「節税」が「脱税」とならないようなコントロールは必要です。
その手法については、おいおい解説していきますが、まずは利益を上げる本筋である「労働生産性の向上」について、次回以降、解説していきます。
ぜひ、次もお読みください。
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